デジタルガバナンス・コードの策定に向けた検討 | 社外財務部長 原 一浩
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デジタルガバナンス・コードの策定に向けた検討

デジタルガバナンス・コードの策定に向けた検討

2019年9月に、「デジタルガバナンスに関する有識者検討会」は、「デジタルガバナンス・コードの策定に向けた検討」を公表しました。

 

1.検討会の目的

 

現状の課題を脱却し、DXを本格展開するために、基準となる行動原則に基づいて企業がDXの取り組みをステークホルダーに開示し、ステークホルダーから適切な評価を受けられるよう、DXを推進している企業を後押しする制度の必要性を検討しています。

本報告書では、DXの取組における行動原則となるデジタルガバナンス・コードを示すこととしています。

 

2.デジタルガバナンス・コードの策定

 

(1)デジタルガバナンス・コードの位置付け

 

顧客や投資家等の視点にも留意しつつ、各企業が目指すべきデジタルガバナンスのあるべき姿を示し、それに向けた達成状況を可視化し、各企業の状況を客観的に評価することによって、DXの推進を図ることを目的としています。

 

 

(2)デジタルガバナンス・コード設計の考え方

 

「DXレポート」「DX推進指標」などで取りまとめられたガバナンスの評価項目等を基礎として、5つの行動原則からなるデジタルガバナンス・コードを整理しています。

 

 

(3)デジタルガバナンス・コードの活用

 

デジタルガバナンス・コードに基づいて企業におけるDXの取組を説明し、投資家等の市場関係者から評価されることが、企業にとって必要でありメリットとして感じられる仕組みとなることが重要としています。

 

3.デジタルガバナンス・コード~デジタルガバナンスの客観的評価軸となる行動原則~

 

(1)原則1 成長に向けたビジョンの構築と共有

 

経営者は、ビジネスのデジタル化やデータ活用といった世界的潮流と「2025年の崖」に対応するために、DXに取り組むべきであるとしています。

さらに、DXを通じた企業価値を継続的に向上・創出し成長していくことを経営ビジョンに盛り込み、社内外に共有すべきとしています。

 

① 経営者のリーダーシップと説明責任

 

② 変化への迅速な対応

 

(2)原則2 ビジョンの実現に向けたデジタル戦略の策定

 

経営者は、DXによってビジネスモデルや業務プロセスを変革していくために、デジタル戦略を明確化すべきとしています。

 

① 経営戦略と一体的なデジタル戦略の策定

 

② データ活用のための戦略の策定

 

③ 新たなデジタル技術獲得の戦略の策定

 

④ 技術的負債削減のための戦略策定

 

(3)原則3 体制構築と関係者との協業

 

経営者は、DXを継続的に推進する企業文化を醸成し、推進のための体制を構築すべきであるとしています。

 

① 企業文化の変革

 

② 体制の変革と人材育成・確保

 

③ 外部組織等の活用

 

(4)原則4 デジタル経営資源の適正な配分

 

経営者は、ビジョン実現のために、デジタル経営資源を適正に配分すべきとしています。

 

① 守りのIT予算から攻めのIT予算へのシフト

 

② 業務の仕組みやITシステム・データの適正化

 

(5)原則5 デジタル戦略の実行と評価

 

経営者は、経営ビジョンやデジタル戦略の実行により生じたセキュリティ等のリスクや成果をモニタリング・評価・フィードバックするためのプロセスを行うべきとしています。

 

① リスクのコントロール

 

② 評価・改善

 

4.デジタルガバナンスの客観的な評価について

 

ガバナンスの実行状況を把握するには、その具体的施策としてのマネジメントについても評価することが必要です。

客観的な評価基準の策定にあたってはガバナンスに対応するマネジメントの評価基準も合わせて策定する必要があるとしています。

 

客観的かつ継続的な評価を容易とするためには、デジタルガバナンス・コードの取組状況について、定性・定量双方の指標を設定する必要があるとしています。

 

また、ビジネスの高度化・創出・変革の成果に関しても定量的な指標の設定が望まれるとしています。

 

(1)客観的な評価基準の考え方

 

以下の項目に留意する必要があるとしています。

 

① 「2025年の崖」の克服の観点

 

② 「ビジネスの高度化・創出・変革」の観点

 

③ デジタル化するうえで事業上対処すべきリスクのコントロールの観点

 

 

(2)成熟度水準の考え方

 

以下の、考え方に基づいて設定されています。

 

① 達成度を可視化するマイルストーンの設定

 

② 達成度を複数段階に分けて設定

 

③ トップクラスの成熟度水準は、組織として定着している状態として設定

 

 

(3)成熟度水準の判定の考え方

 

① 成熟度水準を客観的に判定するために、具体的な活動を一つまたは複数設定する。

 

② 「Comply or Explain」の考え方を採用する。

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