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監査役、会計監査人、内部監査部門による三様監査とは?

三様監査とは、監査役による監査、会計監査人による監査、内部監査部門による内部監査をいいます。

業務執行者とは別の視点から監視・監査活動を行っています。中小企業では、会計監査人はいないことが多いと思いますが、監査役と内部監査部門との関係は参考になると思います。

 

三様監査の各役割

それぞれの監査の役割を見てみましょう。

 

  • 監査役

監査役は、会社法上の機関です。監査役は、取締役の職務執行を監査します。会社との関係は委任になります。委任者の善管注意義務を負います。したがって、任務懈怠によって会社に損害が生じた場合には、損害賠償の責任があります。

  • 会計監査人

会計監査人は、会社法上の機関です。会社の計算書類および附属明細書等を監査します。

会計監査人は、役員ではありませんが、会社との関係は委任です。監査役と同様に、善管注意義務と損害賠償責任があります。

  • 内部監査

内部監査は、法的な位置づけはありません。会社組織の中での位置づけです。

経営者直属の組織で、業務監査が中心となり、会社のルールや定められた手続きに則って業務が行われているかを調べることが多いようです。。

 

監査役監査と内部監査との違い

監査役監査と内部監査の大きな違いは、その監査対象です。

監査役は、取締役の職務執行が監査対象です。取締役の法令・定款違反、善管注意義務違反などです。

内部監査は、従業員の業務が監査対象で、内部監査部門は、通常は、取締役の指揮監督下にあります。

 

監査役と会計監査人

監査役は、会計監査人の監査の相当性を判断して株主の報告する義務があります。判断するためには、日頃から十分なコミュニケーションが必要です。

例えば、双方の監査計画の説明、重点監査項目のすりあわせなどです。

 

会計監査人が取締役の不正行為や法令・定款違反の重大な事実を発見した場合には、監査役は報告を受けたり報告を請求したりする権限があります。報告を受けた場合には、監査役会で審議し、必要に応じて調査したり取締役への対応を促したりする是正措置をとることになります。

期末には、会計監査人の監査結果の通知を受ける権限があります。また、会計監査人の報酬同意権があります。

 

監査役と内部監査部門

監査役監査と内部監査は対象が重複する場合もあるので、事前の打ち合わせが重要です。

監査の目的が異なりますが、内部監査によって発見された問題は、適時に監査役に報告される体制作りが必要です。

 

三者会議

それぞれの役割を果たすためには、監査役、会計監査人、内部監査部門が、定期的に情報交換するためのミーティングを持つことは有益です。

 

監査役の役割、権限、責任

監査役の役割

 

監査役は株主総会で選任され、取締役の職務の執行を監査することが役割です。監査役は、会社のガバナンス機能の重要な役割を担う機関です。

株主の負託を受けて独立した立場で取締役の職務の執行を監査することにより、企業の健全かつ持続的な成長を確保し、社会的信頼に応える企業統治体制を確立する責務を負っています。監査役と会社との関係は、委任になります。

 

会計監査と業務監査

監査役は、会計監査と業務監査を行います。

会計監査とは、会社が作成した計算書類および附属明細書等が正しく作成されているかを監査することです。

業務監査とは、会計以外の事業報告が正しいのかどうか、会社の業務が法令や定款に違反することなく行われているのかを監査することです。

業務監査は適法性監査ともいわれていますが、法令には善管注意義務も含まれています。

経営判断の基礎となる事実の誤認や経営判断が通常の経営者では行わないような不合理なものであるように、不当性の程度が著しいものは法的にも善管注意義務違反となりますので、取締役の経営判断に関する事項についても、一定の範囲に関しては善管注意義務違反がないかどうかを監査することになります。

定時株主総会の招集通知に、会計監査と業務監査の結果が記載された監査役の監査報告が提示されます。

 

適法性監査と妥当性監査

適法性監査とは、取締役の業務執行が法令・定款に遵守して行われているかを監査するものです。

一方、妥当性監査とは、取締役の行為が経営判断の原則に照らして妥当かどうかを監査することです。

取締役が経営判断の原則に則り、十分に調査・協議した上で行った経営上の判断であれば、会社に損失が生じた場合でも取締役は責任を問われないことになります。

 

監査役は、取締役と異なり経営判断や業務執行には関わりませんので。監査役監査は妥当性監査に及ばないとする考え方もありますが、一般的には、適法性監査を主とするが、会社に著しく重要な影響を及ぼすと考えられる事項については妥当性監査に踏み込む必要があると考えられています。

 

監査役の権限

監査役は、法律上の様々な権限が与えられています。

 

  1. 取締役・使用人への報告要求・調査
  2. 取締役の違法行為の阻止取締役会の招集取締役の行為の差し止め請求
  3. 株主総会での報告
  4. 取締役会への出席、意見陳述
  5. 会社・取締役間の訴訟の代表
  6. 会計監査

 

監査役の責任

監査役の責任には、以下のようなものがあります。

  • 会社に対する損害賠償責任

監査役の業務執行において、善管注意義務違反と認められるような行為があった場合には、監査役は会社に対して一定の損害賠償責任を負います。

 

  • 第三者に対する損害賠償責任

監査役の業務執行にあたって悪意や重過失があり、第三者に損害を与えた場合には、監査役は」第三者に対して損害を賠償する責任を負います。

全社的リスクマネジメント~COSOによる位置付け、構成要素、5つの原則

全社的リスクマネジメント

 

トレッドウェイ委員会支援組織委員会(Committee of Sponsoring Organization of the Treadway Commission :COSO)は、2017年9月に「Enterprise Risk Management-Integrating with Strategy and Performance」を公表し、2018年4月にその邦訳が出ました。

書名は「COSO 全社的リスクマネジメント」です。ERMの新しい考え方を見てみましょう。

ERMフレームワークの改訂理由

フレームワークの起草者であるPwCは、以下のように述べています。

2004年にERMが発行されてから、事業運営の複雑さの変化、新たなリスクの発生などがかつてない早さで次々と生まれ、クライアントの行動変化は、予測不可能な世界の経済情勢に大きな影響を与えていること、技術が進化し続け、透明性を求める声は大きくなり、戦略計画策定や業務遂行能力の重荷になっている。

これらの、課題に対処するためには、現在及び将来の企業価値の創出、維持、実現につながる新しいリスクマネジメントのアプローチが必要。

 

ERMとは

ERMとは、リスクを全社的視点で認識・評価し、優先順位を明確にした上で、残存リスクの最小化を図るために、重要リスクに対する統制へリソースを優先的に配分し、継続的にリスク管理体制を強化していく一連のプロセスです。

 

COSOが考えるERMの位置づけ

COSOでは、ERMを経営戦略遂行に不可欠のものとしています。下の図は、ミッション、ビジョンおよびコアバリューに沿って、事業体の全体的方向性とパフォーマンスの原動力となる考慮事項を示しています。

 

事業体の目的を達成するための4つのカテゴリーとして、戦略、業務活動、財務報告、コンプライアンスを挙げています。

構成要素としては、以下の8項目を挙げています。

  1. 内部環境
  2. 目的設定
  3. 事象認識
  4. リスク評価
  5. リスク対応
  6. 統制活動
  7. 情報とコミュニケーション
  8. 監視活動

 

 

「COSO 全社的リスクマネジメント」より

 

ERMのフレームワーク

フレームワークは、相互に関連する5つの要素によって構成される一組の原則からなっています。

以下が、5つの原則です。

  1. ミッション、ビジョンおよびコアバリュー
  2. 戦略の策定
  3. 事業目標の体系化
  4. 実績とパフォーマンス
  5. 価値の向上

 

「COSO 全社的リスクマネジメント」より

価値協創ガイダンス~その目的と基本的な枠組み

価値協創ガイダンス

 

2017年5月に経済産業省は、「価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス-ESG・非財務情報と無形資産投資-(価値協創ガイガンス)」を公表しました。

 

コーポレートガバナンス改革は、企業の持続的成長や中長期的な企業価値向上に向けて、経営判断を支える意思決定の仕組みや規律、企業と投資家の対話の質を高めることを目指しており、一連の取組において、統合的な情報開示や対話の重要性が示されてきました。このガイダンスでは、企業が伝えるべき情報の全体像を示し、それぞれの開示要請や対話の場面に応じて活用されることが期待されています。

 

ガイダンスの目的

本ガイダンスは、企業と投資家が情報開⽰や対話を通じて互いの理解を深め、持続的な価値協創に向けた⾏動を促すことを⽬的としており、その観点から、本ガイダンスには、以下のような機能を果たすことが期待されています。

 

【企業経営者の⼿引として】

企業経営者が、⾃らの経営理念やビジネスモデル、戦略、ガバナンス等を統合的に投資家に 伝えるための⼿引です。直接的には企業の情報開⽰や投資家との対話の質を⾼めることが⽬的ですが、それを通じて、経営者が企業価値創造に向けた⾃社の経営のあり⽅を整理し、振り返り、更なる⾏動に結びつけていくことが期待されています。本ガイダンスを企業が伝えるべき情報の全体像を体系的・統合的に整理するための⼿段として捉えた上で、それぞれの開⽰要求や対話の場⾯に応じた情報提供を⾏うことが期待されています。

 

【投資家の⼿引として】

投資家が、中⻑期的な観点から企業を評価し、投資判断やスチュワードシップ活動に役⽴てるための⼿引です。

本ガイダンスが念頭に置くのは、持続的な企業価値向上に関⼼を持つ機関投資家や個⼈投資家です。

投資家やアナリストは、本ガイダンスを参照して企業と対話を⾏ない、⾃らの投資判断等に必要な情報を把握することが期待されています。

 

【使われ、進化する共通⾔語として】

本ガイダンスが企業の情報開⽰や投資家との対話の質を⾼めるための「共通⾔語」として機能するためには、これが有効に使われ、実務を通じてより⽤いられるものにしていくことが必要です。 本ガイダンスの策定に当たっては、国際的な議論や関連する枠組み等も考慮しています。⽇本企業の活動や株主構成がグローバル化する中、今後、本ガイダンスを有効活⽤するにあたって、内外のステーク ホルダーからのフィードバックを得ていくことも重要です。

 

ガイダンスの基本的な枠組み

価値観

 

企業理念、ビジョン、企業⽂化等の「価値観」は、進むべき⽅向や戦略を決定する際の 判断軸である

 

ビジネスモデル

 

「ビジネスモデル」は、競争優位性の確⽴・維持、企業の価値観〔1.〕を事業化し、 “稼ぐ⼒”を⽰す設計図(⻘写真)である

 

持続可能性・成長性

 

「持続可能性・成⻑性」は、明確なビジネスモデル〔2.〕に加え、企業として成⻑しつつ、 持続的な価値創造を実現するために求められる要素である

 

戦 略

 

「戦略」は、リスクに備えつつ、競争優位の源泉となる経営資源・無形資産やステーク ホルダーとの関係を維持・強化し、持続的なビジネスモデル〔2.〕を実現する⽅策である

 

成果と重要な成果指標

 

「成果と重要な成果指標(KPI)」は、⾃社がこれまで経済的価値をどのぐらい創出し てきたか、経営者が財務的な業績をどのように分析・評価しているかを⽰す指標である

 

ガバナンス

 

「ガバナンス」は、ビジネスモデル〔2.〕を実現するための戦略〔4.〕を着実に実⾏し、 持続的に企業価値を⾼める⽅向に企業を規律付ける仕組・機能である

 

 

今後の方向性

企業による優良事例や投資家の評価実態等を把握・分析しつつ、より良い内容や活用方法を検討する場を設置し、不断の見直しを行っていくことになっています。

【ガバナンス向上のために】コーポレートガバナンス・コードの位置づけ、目的、特色

コーポレートガバナンス・コード(以下、CGC)は、日本再興戦略改訂2014に基づき、2015年6月に策定され、2018年6月に改訂されています。東京証券取引所が策定した、上場会社向けの行動原則です。

しかし、その中身は、上場会社だけでなく、中小企業にも役立つ内容です。ここで書かれいている内容を、すべて行う必要はありませんが、企業経営、特にガバナンスをどうしたらよいかで悩んでいる経営者の方には、参考になると思います。

 

CGCの位置づけ

CGCは、東京証券取引所が定める上場規程の一部を構成しています。

上場規程において、CGCの各原則の趣旨・精神の尊重規定及び原則を実施するか又は実施しない理由の説明の義務付け規定が置かれています。

 

CGCの目的と特徴

企業価値の向上や国の経済発展への寄与を目的として、経営者の健全なリスクテイクの後押し(攻めのガバナンス)、中長期保有の投資家との建設的な対話をあげています。

特徴としては、以下の、5点です。

1.上場会社のガバナンスに関する適切な規律

2.意思決定過程の合理性を担保

3.結果責任に関するリスクの低減

4.健全な企業家精神の発揮(透明・公正かつ迅速・果断な意思決定)

5.会社の持続的成長、中長期的な企業価値向上

CGCの特色

CGCは「プリンシプルベース(原則主義)」といわれています。

上場会社は、CGCの趣旨・精神と自社の個別具体的な事情を踏まえて、CGCの各原則をどう解釈しどう適用することが最も自社にとって適切かを自ら判断することが必要になります。

解釈や適用の妥当性は、株主・投資家を含む市場関係者が評価することになります。

プリンシプルベース(原則主義) ルールベース(細則主義)
法的強制力 あり なし
罰則の有無 あり なし
予見可能性 重要 それほど需要でない
規範の抽象度 具体的、詳細 抽象的
中心となる規範 具体的方法 目標、理念

 

CGCの各原則の趣旨を踏まえ、実施する場合にはその方法について、実施しない場合には、よりすぐれた代替手法の存在を含めた実施しない理由の説明が必要になります。

 

CGCの基本構造

CGCの基本原則、原則、補充原則と各章の構成は以下のようになっています。合計78原則からなっています。

 

株主の権利・平等性の確保 株主以外のステークホルダーとの協働 適切な情報開示と透明性の確保 取締役会等の責務 株主との対話
基本原則

(5原則)

1 1 1 1 1
原則

(31原則)

7 6 2 14 2
補充原則

(42原則)

11 3 4 21 3

 

バランスト・スコアカードの構造と特徴~企業活動を総合的に管理する手法

バランスト・スコアカード(BSC)は、財務的な指標だけでなく、非財務的な指標も利用することで、企業活動を総合的に管理する手法です。

戦略を具体的活動に展開するための、戦略マネジメントの手法として考えられています。

そして、事業戦略を前提として、事業レベルでの導入が適しているとされています。

 

BSCの構造

BSCの構造は、財務、顧客、内部業務、学習と成長の4つの視点ごとに戦略目標、先行指標、結果指標を設定します。

BSCでは、「学習と成長→内部業務プロセス→顧客→財務」という順番で因果関係を考え、それぞれの視点に設定された指標を順番に達成することで、最終目標である財務の視点の目標が達成され、戦略の実行が確認されるものです。

BSCの特徴

BSCでは、財務的指標と非財務的指標の両方を用います。

財務的指標は、経営の結果を示すのには適していますが、財務的な成果の改善のためには別の指標が必要になります。

BSCでは、財務の視点とは別に、顧客、内部業務プロセス、学習と成長といった3つの視点を設定しています。

 

また、BSCは組織に与えられた戦略を前提としているため、財務の視点は会計、顧客の視点はマーケティング、内部業務プロセスの視点は経営学・生産管理、学習と成長の視点は労務管理と情報処理が関係します。つまり、BSCを活用するためには、経営に関する総合的な知識が必要になります。

 

非財務的指標

非財務的指標とは、貨幣額以外の単位で示される非貨幣的指標です。

企業の経営活動に影響を与える要因には、貨幣額により測定することが難しい定性的要因が含まれます。

この定性的要因を測定してコントロールするために、非財務指標が用いられます。定性的指標には、戦略やリーダーシップなど評価が難しい要因も多数存在します。

 

非財務的指標は、物量、比率、ランクの3つに分類できます。

 

1.物量指標

物量単位で策定された数値で、度量衡、時間、その他に分類できます。

度量衡は、重さ・長さ・容積などです。

時間は、作業時間・リードタイム・納期などです。

その他は、回数・枚数・人数などです。

 

2.比率

ある数値に対する他の数値の割合を示したものです。

パターンとしては、4つありますが、②と④が非財務的指標です。

  1. 金額÷物量(財務的指標)
  2. 物量÷金額(非財務的指標)
  3. 金額÷金額(財務的指標)
  4. 物量÷物量(非財務的指標)

 

②は、売上あたり訪問回数、④は、不良品発生率・納期遅延割合などです。

 

3.ランク

物量指標や比率で測定できない定性的な要因について、順位付けを行って数値化するものです。

例えば、顧客満足度や顧客重要度などです。

 

財務的指標と非財務的指標

非財務的指標は、財務的指標を補完するものです。

企業の経営改善には、非財務的指標は有用ですが、その成果を認識するためには、財務的指標による測定が必要になります。

 

【会社を数字で見る手法】管理会計、財務会計、原価計算の関係について

管理会計、財務会計、原価計算の関係

財務会計とは、経営活動の結果を財務諸表に適切に開示することがその機能といえます。

管理会計とは、経営を行うための情報を提供することがその機能といえます。

原価計算は、財務会計でも管理会計でも利用することができ、例えば、期末在庫の評価や製造原価の計算では財務会計で利用していることになります。

一方、原価管理、予算管理などの目的で原価計算を用いる場合には、管理会計での利用ということになります。

 

管理会計、財務会計、原価計算の目的

それぞれの目的は、以下のようになります。

 

管理会計の目的:

経営に必要な情報(意思決定、業績管理)の提供

 

財務会計の目的:

企業が一定期間(通常1年)に経営活動を行った結果を開示

 

原価計算の目的:

  • 財務諸表作成
  • 価格計算
  • 原価管理
  • 予算管理
  • 基本計画設定

 

管理会計と財務会計

管理会計と財務会計の関係について、考えてみましょう。上記の目的から考えると、以下の流れが考えられます。

管理会計(意思決定・業績管理) ⇒ 企業経営 ⇒ 財務会計(経営活動の結果を開示)

財務会計は、会計処理基準や開示方法など様々な規制がありますが、管理会計はそのような規制はなく、会社経営の必要な情報を会社独自の方法とタイミングで用いることができます。

会計期間も、1日単位をはじめとして、会社で決めることができます。

業績評価単位も、全社やセグメントだけでなく、工場や製品といった区分でも可能です。

また、会計情報だけでなく、非財務情報を含めることもできます。

 

管理会計の分類

管理会計を分類すると以下の2つになります。

 

1.意思決定会計

経営者が企業経営をするにあたっての設備投資や追加受注などの意思決定に必要な情報を提供します。

 

2.業績管理会計

企業内の組織や従業員などの活動について、目標値と実績の比較などの差異分析、差異の理由、対応策などの業績管理を行う上で必要な会計情報を提供します。

 

管理会計の理論と実践

理論と実践は、大きなテーマです。

管理会計の理論は、そのままでは実際の企業で当てはまらないケースもあると思います。理論は、各企業の実践の中から普遍的、あるいは、模範的なものを抽出したものと言えるのではないでしょうか。

理論 ⇔ 企業で行うべき管理会計 ⇔ 企業で行われている管理会計

理論をベースとし、各社固有の状況を考慮して、企業にとっての最適な管理会計像を導き出し、現実に行われている管理会計とのギャップを認識して改善していく という作業が必要になると思います。

 

【株式上場を目指す中小企業経営者のために】上場の基礎知識を易しく解説しています

株式の上場とは

 

株式の上場とは、証券取引所が開設する株式市場で、自社の株式を自由に売買できるようにすることです。

非公開会社では、親族などの限られた者が株式を所有していますが、上場では、この株式を一般の投資家も所有できるようになります。

株式を上場することを、「IPO」とよんでいます。

 

1.上場のメリット

上場のメリットを、会社、経営者、従業員、についてみてみましょう。

 

会社のメリットは、資金調達の手段の多様化、信用力増加、人材確保、管理体制の充実などがあげられます。

 

経営者にとっては、創業者利益の獲得や上場企業の経営者・オーナーとしてのステータスなどがあげられます。

 

従業員にとっては、持ち株会等を通したキャピタルゲイン・資産形成、上場企業になることによるモチベーションの向上などがあげられます。

 

2.上場会社の義務

株式を上場すると不特定多数の投資家の投資対象となります。

投資家保護の観点から決算内容や企業内容の適時開示など様々な事項を開示するディスクロージャーの義務が発生します。

このディスクロージャーを行うためのコスト、株主を管理するコスト、取引所への上場管理コスト、監査費用などが発生します。

 

また、株式公開企業としての社会的責任も問われることになりますので、様々なステークホルダーに配慮した経営が必要となります。

 

3.上場準備

上場までの平均的なスケジュールを見てみましょう。

株式公開の準備を始めるのは、株式公開を行う申請期の2~3年前になります。

 

(1)各期間に行うこと

各期間に行う主な事項は、以下のようになります。

 

(2)上場意思決定期間

主幹事証券会社の選定

監査法人の選定

短期調査

会社の内部体制の整備

 

(3)上場準備期間

プロジェクト管理

課題・問題点の抽出と解決

申請書類作成

 

(4)審査期間

定款変更

引き受け審査

上場審査

有価証券届出書

4.IPOの関係者

 

IPOに関する関係者をまとめてみましょう。

 

(1)主幹事証券会社

幹事証券会社は、募集又は売り出し株式を引き受けて株式市場に株式を提供する役割です。

主幹事証券会社は、その中心的役割を担います。

公開引き受け部門が上場準備全般にわたる指導・助言を行い、引き受け審査部門が、引き受け審査を実施します。

 

(2)監査法人

財務諸表監査と上場準備に関する指導・助言を行います。

また、内部統制報告制度を含めた内部管理体制に関しても指導・助言を行います。

 

(3)その他の関係者

株式事務代行機関

印刷会社

ベンチャーキャピタル

弁護士、税理士、社会保険労務士等の専門家

IPOコンサル

銀行

【中小企業の会計】経営強化のための「経営参謀」がやさしく解説!中小企業会計のしくみとは?

【中小企業の会計】経営強化のために「経営参謀」がやさしく解説!中小企業会計のしくみとは?

会社法の規定の内容とは?

まず、会社法における会計の規定を見てみましょう。

 

会社法第431条で

 

「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする」

 

と定められています。

 

それでは、、、

 

「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行」

 

とは何でしょうか。

 

 

「会社計算規則」という法務省令があり、

そこでは、会社の計算に関する事項その他の事項について必要な事項を定めています。

 

 

そして、この省令の用語の解釈及び規定に適用に関しては、

 

一般に

「公正妥当と認められる企業会計の基準」

「その他の企業会計の慣行」

をしん酌しなければならないとしています。

 

ここでも、

「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行」

という言葉が出てきました。

 

「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行」とは何でしょうか。

 

企業会計の基準その他の慣行には、

企業会計原則や企業会計基準委員会が公表した各種の会計基準が含まれます。

 

一般的にいって、

これらの会計基準は、上場会社などの大規模の会社が適用すべき基準とされています。

 

それでは、中小企業向けの会計の基準はあるのでしょうか。

 

中小企業の会計基準とは?

中小企業向けの会計基準には、2種類があります。

 

《1》
中小企業の会計に関する指針(中小会計指針)

《2》
中小企業の会計に関する基本要領(中小会計要領)

 

《1》中小会計指針は

■日本公認会計士協会
■日本税理士会連合会
■日本商工会議所

■及び企業会計基準委員会

 

上記の関係4団体が主体となって設置された

 

「中小企業の会計に関する指針作成検討委員会」が、

法務省・金融庁及び中小企業庁の協力のもと
中小企業が計算書類を作成するにあたって、あるべき指針を明確化するために作成したものです。

 

中小会計指針は、

中小企業が計算書類を作成するにあたり

 

「拠ることが望ましい一定の水準を保った会計処理」

 

を示しており、

会計参与設置会社では、この指針によることが適当とされています。

 

《2》中小会計要領

■中小企業団体
■金融関係団体
■企業会計基準委員会及び学識経験者

 

上記が主体となって設置された

 

「中小企業の会計に関する検討会」が、
中小企業庁・金融庁及び法務省の協力のもと作成されたものです。

 

中小会計要領は、中小会計指針と比べて

 

「簡便な会計処理をすることが適当と考えられる中小企業」

 

が利用することを想定して策定されたものです。

 

中小企業の実態に配慮し、
税制との調和や事務負担軽減の観点から、
多くの中小企業の実務で必要と考えられる項目に絞って、簡潔な会計処理等を示しています。

 

会計ルール活用の具体的な効果について

会計ルールに従って
計算書類を作成すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

 

一定のルールのもとで作成された計算書類は、

 

●正確な現状把握

●過年度比較

●他社比較

 

が容易になります。

 

このことにより

 

『自社の財務状況や経営成績を信頼できる数値』

 

で、分析することができるようになり

投資判断、経営改善等を的確に行えるようになります。

 

また、金融機関や取引先等からの信頼燃えることができ、資金調達や取引先拡大にも効果が出ます。

 

中小企業庁のホームページでは、

中小会計要領に取り組んだベストプラクティス野路例を見ることができます。

興味がある方は、是非、ご覧になってください。

【持続可能で多様性と包摂性のある社会のために】SDGs(エスディージーズ)とは?

.SDGsとは?

「持続可能な開発目標」(SDGs)は、

2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択されたものです。

 

「誰一人取り残さない」

 

持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のために、

2030年を年限として「17の国際目標」が定められました。

また、特徴は5つとなります。

 

持続可能な17の 国際目標

 

※外務省HPより引用

 

SDGsアクションプラン2018」の概要

日本は、SDGsの推進を通じて、創業や雇用の創出を実現し、

 

少子高齢化やグローバル化の中で実現できる

「豊かで活力のある未来像」を、世界に先駆けて示していくことにしました。

 

そのため、日本ならではの「SDGsモデル」を構築しています。

 

「SDGs実施方針」を定め、
8つの優先分野に総力を挙げて取り組むため、政府の主要な取組を盛り込んでいます。

 

日本の「SDGsモデル」の特色づける大きな柱は、3つです。

 

 

 

※外務省HPより引用

 

「SDGs実施方針」の8分野における政府の取組は、以下のようになっています。

 

※外務省HPより引用